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信頼と安全製品/臨時アカウント/更新情報/法務

From mediawiki.org
This page is a translated version of the page Trust and Safety Product/Temporary Accounts/Updates/Legal and the translation is 100% complete.

まず一連の協議にご参加いただいた皆さんに謝意を表します。 このプロジェクトについて細部への目配と深慮遠謀をされ、時間をとってくださったことに感謝します。 このプロジェクトが始まった経緯とこの作業を想起させたリスク群の詳細を説明したいと思います。

私たちの考えの詳細すべてを公開することはできませんが、皆さんのコメントや視点は、私たちが財団に助言する上で非常に役立つことをご考慮ください。

こんにちは。新しい方針ページを公開しました:臨時アカウントのIPアドレスへのアクセス。 利用者が IP アドレスへのアクセス権を得る方法に関して説明しています。 今後、IP アドレスの使用に関する節を更新する予定です。 そこに、IP アドレスにアクセスする方法と場所、また IP アドレスにアクセスした時に何が記録されるのかについて情報を追加する予定です。 関連の新規ページとしてよくある質問のページもあります。 どちらのページでも「臨時利用者アカウント」という用語を使っています。 この名前はソフトウェアの最初のバージョン (MVP) に由来します。 近々、さらなる情報を共有する予定です。 トークページでのコメントを歓迎します。

背景

ここに至る過程を説明するために、時間を遡ってみましょう。 ウィキペディアとその姉妹プロジェクト群は、永続するように構築されています。 あらゆる知識の総体を共有することというビジョンは、私たちが生きているうちに達成することはできないくらい長期的なものです。 しかし、そのビジョンを支える技術や組織統治の仕組みは長期的ではありませんでした。 そうではなく、設計された時点のものでした。

これらの多くの機能は成功しました。ウィキメディアプロジェクトはインターネットの他の部分に先んじていました。ウィキメディアンはプライバシーと匿名性がフリーな知識を共有し消費するための鍵であると知っていました。財団は利用者に関する情報をほとんど収集しませんでした。メールアドレスは登録するために必須ではありませんでした。財団はIPアドレスは個人データであることも認識していました。(例えば、プライバシーポリシーの2014年–2018年版をご参照ください)。

しかしながら、過去20年間に、多くのものが進化しました。社会は新しい方法でインターネットを利用し繋がっています。オンラインプラットフォームの運営方法に影響を与える規制や政策が現れました。ウェブサイトが個人のデータを取り扱う方法について、利用者が期待することが変わりました。

特にこの5年で外部の状況が変化しました。利用者も政府もオンラインのプライバシーに関してますます懸念するようになりました。個人データの収集、保管、取り扱い、および共有について現在議論されています。新しい法律や最善慣行が現れました。欧州連合で2018年5月に発効した一般データ保護規則は、世界的な対話の基調を示しました。個人データの用途を理解して制御するために、個人がどのような権利を持つべきかも定義しました。ここ数年、世界中で関連する法律が変わってきました。例えば、ブラジル、インド、日本あるいはアメリカ合衆国における、対話や法案や新法を見てください。

IPアドレスを秘匿する決定とそれによって低減される法的なリスク

数年前、財団のプライバシーチームとして、非ログイン投稿者のIPアドレスを公開することを変えるべきであると評価しました。このような方法で情報を公開された利用者にはリスクが生じます。

ウィキ上に帰属表示方法について説明する告知があるにもかかわらず、非ログイン編集者は履歴ページで自分のIPアドレスを見て驚いています。ウィキメディアが物議を醸している地域の人もいます。その人たちはIPアドレスが晒されることによって自分が政府の標的になるかもしれないと心配しています。IPアドレスは単一の利用者あるいは機器と関連付けることができます。この方法で、非ログイン利用者を特定しウィキ上の活動とリンクすることができます。

コミュニティへの影響

IP アドレスがウィキを保護するために多大な役割を果たしていることは理解しています。これによって利用者が荒らしや不正行為に対抗することが可能になっています。このプロジェクトにコミュニティと共に取り組む必要があります。皆さんの意見と発想を取り入れなければ、この変更を行うことはできないでしょう。

IP アドレスを秘匿し荒らし対策する皆さんを支援する新しいツールを構築しても、このプロジェクトは終わりではありません。そうではなく、繰り返し工程になります。何が有効で何がそうでなかったか、皆さんのフィードバックを募集し、新しいツールの改善により皆さんのニーズに適合させていく所存です。

質問

Q:これらの変更を準備するチームが、IPアドレスにアクセスできる新しい利用者権限を設ける提案をしていると理解しました。特定の利用者名マスクに関連付けられた完全なIPアドレスへのアクセスは、非公開の個人情報守秘義務契約に定める非公開の個人情報の構成要素となりますか?この新規の利用者権限を希望する利用者は非公開個人情報へのアクセスに関する方針あるいはそれの何らかのバージョンに署名を求められますか?

  1. そうであるなら、現在チェックユーザーである私と他の義務契約署名者がしているように、この新しい利用者権限の保持者たちと登録アカウントおよびそのIPアドレスの関係性を議論することはできますか?
  2. そうでないならば、私たちが非公開とはみなさない情報に関してこれだけの手間をかける理由は?
  3. いずれの場合でも、チェックユーザーは登録アカウントと非登録の利用者名マスクとの関連性を開示することを許されますか?

A:部分的にはその通りです。まず第一に、はい、権限にアクセスする人は皆、ウィキにおける荒らしと嫌がらせへの対処を目的としてこの情報にアクセスするということに何らかの方法で同意する必要があります。この同意を行う方法を検討中です。アクセス権を得る手順は非公開の個人情報同意書に署名を求める手順よりも簡素化する見込みです。

これがチェックユーザー (CU) に及ぼす影響に関しては、現状、非公開の個人情報へのアクセスの方針において相手が同様にその情報を閲覧できる場合、非公開の個人情報を共有しても良いとしています。そのため特定のCUが他のCU (たち) と作業を行うためにデータを共有できます。私たちはログイン利用者と非ログイン利用者の区別を保っています。したがって、CU はログイン利用者のIPアドレスの情報をこの新しい権限を付与された利用者には共有できません。なぜならば、新しい権限の利用者にはこのような情報へのアクセス権限はないからです。

現在のスキーム (scheme 制度) の下で、CUが非ログイン利用者のIPアドレスを見ることも選択していると仮定すると、ログイン利用者と秘匿化された非ログイン利用者との関係を示すIP情報を、同様の選択をした他のCUと共有できます。またログイン利用者と非ログイン利用者の関連性を検出したことを新しい権限の利用者に示すこともできます。ただし、CUがログイン利用者のIPアドレスを直接、CUではなく新しい権限のみを持つ利用者と共有はできません。

もしこれが上手くいきそうにないと思われたら、ぜひその旨をお聞かせください。上述のとおり、詳細を判断しようとしており、皆さんのフィードバックを得て、きちんと役に立つものにする所存です。

ウィキメディア財団法務部によるこの声明は特定のトークページに寄せられた要請に応じ、その文脈に立って記してあります。目につきやすいようにするため、ここに再掲し皆さんにご一読をお願いします。

場合によって私たちの作業もしくは団体に対する進言の細部は、法曹家がその業務において情報を取り扱うべき方法を規定する法的倫理の決まりならびに法的特権に縛られこれらを秘匿する必要があります。私たちの思考の細部、特定の事項に対処したりしなかったりする理由を具体的に述べることができず、事例によっては非常にもどかしいことを認識しており、本件も例外ではありません。常に詳細を開示することはできないものの、最終的な目標は財団が関連法を遵守するのと同時に、最大の努力を尽くしプロジェクトとコミュニティを保護することにあることを確証します。

法務事案部門では個人情報グループにて財団がホストするサイト、私たちのデータ収集と取り扱いの実務について、関連法に準拠し、私たち独自の個人情報関連の方針、個人情報に関する私たちの価値観に照らして合致しているか検討を担当します。貢献者も閲覧者も個人情報は世界中でフリーな知識の創生、共有、消費に必要と信じています。その作業の一環として、第一に関連法に照らし、利用者のさまざまな質問やご懸念やご要望から得た情報や、公共方針の懸念、組織としての方針、業界のベストプラクティス(最善手法)を突き合わせて、財団の個人情報関連の措置の方向づけを支援します。これらを聞き取り、個人情報とその関連の課題に対処する財団の取り組み型の指針としてとるべき法的戦略を策定します。この固有の事例では、これら要素の慎重な考慮の結果、 ログインしない編集者の IP をウィキメディアのプロジェクト群を訪れる誰からも秘匿する努力へと導かれました。この決定の背景にあった審議もしくは内部の協議および分析の内容は、上記の法的倫理と特権の関する議論が論拠となり具体的に詳述することはできません。

この処理の細部については、柔軟に取り扱われるべきとここで改めて強調します。目標達成には、コミュニティの需要に応じる最善手法を求めています。検討すべきオプションになりそうな点はいくつか提示されており、皆さんとの確かな協働によって導入を図る所存です。いくつも質問があるはずですので、この対話には法的な条件によりこの場で解凍できないものが含まれることを先に明言させてください。この作業に関心を寄せられ、考える時間をとってくださった皆さんに感謝申しあげ、ご意見、ご懸念、ご提案をお寄せくださりありがとうございました。